延期となってしまった2020US相撲オープン

2020年3月12日。約1ヶ月後にまで迫っていた2020US相撲オープンは、新型コロナウイルスの影響で開催できないことがわかりました。会場となるはずだったカリフォルニア州立大学ロングビーチ校が、予定されていた全てのイベントをキャンセルすると発表したからです。もちろん20周年という記念すべき大会でもあり、運営側は中止ではなく延期したうえでの開催を現在目指していますが、新型コロナ感染が完全に収束していない現状では、先行きは全くわからないというのが本当のところになります。とはいえ、多くの関係者の思いが詰まっているこの大会。きっとその情熱が、新型コロナの猛威も吹き飛ばしてくれるはずです。

2020 Sumo US open

過去のUS相撲オープンを振り返る

開催延期の代わりと言っては何ですが、ここでは過去に行われたUS相撲オープンについて振り返っていきたいと思います。1998年に日本で相撲を習ったというアンドリュー・フレウンドによってその萌芽が生まれたこの大会は、2001年に正式な年次開催として第1回大会が行われました。それ以降このUS相撲オープンは毎年開催され、年を追うごとにその規模を大きくし、日本以外の国で行われる年次開催のトーナメント戦としては世界最大規模のものとなりました。そのため世界各地からこの大会へ参加するために、多くの選手が国境を越えて集まって来るのです。

2020US相撲オープンに参加予定だった強豪選手

Sumo Wrestlers

では、2020US相撲オープンに参加予定だった、強豪選手を何人か紹介していきましょう。もちろん彼らは、延期された大会が開催されれば、きっとその姿を現してくれるはずです。

  • 住洋樹:もともと「飛翔富士」という四股名の大相撲力士であった住は、現在プロレスラーとしてアメリカに拠点を移し活動しています。彼は、2019年のUS相撲オープンに参加し、ヘビー級で3位となりました。しかし、元大相撲力士としては不満な結果であり、今回の大会に捲土重来を期すつもりでした。
  • ラミー・エルガザール:参加した5回の大会全てでメダルを獲得し、2015年には金メダルを獲得したエジプトの巨漢が、このラミー・エルガザールです。彼の227㎏という体重は、大相撲の現役力士の中に入っても最高体重に位置するほどです。そのスケールの大きな相撲が、再びUS相撲オープンで見れる日を楽しみに待ちましょう。
  • ロイ・シムズ:US相撲オープンで過去に2度も金メダルに輝いたことがあるアメリカの選手が、このロイ・シムズです。195㎝という懐の深さを活かし、相撲の世界選手権でも彼は銅メダルに輝いています。