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大鵬

第48第横綱大鵬幸喜。「巨人、大鵬、卵焼き」という言葉で有名ですが、昭和の高度成長期を迎える中で、大衆に最も愛されたものの象徴となるくらいの国民的人気を博したのがこの大鵬なのです。優勝回数32回は白鵬に抜かれるまでの最多優勝記録。入幕から引退の12年間、毎年必ず1回以上の優勝を果たし、これも白鵬が14年連続と更新するまでトップの記録でした。連勝記録は45と歴代4位ですが、「世紀の大誤審」と言われた戸田との一番がなければ一体どれほどの連勝記録を残したことでしょう。 柏鵬時代 同時に横綱に昇進したライバル柏戸とともに、この時代は柏鵬時代と呼ばれました。しかし横綱に昇進後の対戦成績は柏戸を圧倒。18勝9敗と名横綱と言われた柏戸でさえ太刀打ちできない強さを誇ったのです。
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千代の富士

第58代横綱千代の富士貢。力士としては小さい体、度重なる脱臼を克服し、昭和最後の大横綱となりました。優勝回数31回、通算1045勝はどちらも歴代3位の記録。最多連勝記録53連勝も昭和以降では双葉山、白鵬に続く歴代3位の記録です。そして史上最多の通算勝ち星記録を更新(当時)したことで、大相撲史上初めての「国民栄誉賞」授与という栄誉を受けることになります。 昭和とともに 彼が昭和最後の大横綱、と言われる理由がその去り際です。引退した1991年は昭和という時代が終わり、平成という新しい時代が始まった頃でした。その頃の各界には貴花田(後の横綱貴乃花)を筆頭に沢山の若い才能が芽吹いていました。彼らとの一番に敗れた千代の富士は、若い世代へとそのバトンを託し、昭和という時代とともに土俵を去っていったのです。
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北の湖

第55代横綱北の湖敏満。「憎たらしいほど強い」と言われた安定した強さは多くのアンチを生み出しましたが、逆に彼に果敢に挑んだ大関貴ノ花や横綱千代の富士の人気を押し上げたと言ってもいいでしょう。横綱在位63場所は歴代2位。1978年に記録した年間82勝という記録は、朝青龍が84勝を記録するまで27年間も破られることはありませんでした。 ライバル輪島 そんな強すぎる横綱、北の湖でしたが、実は強力なライバルが存在しました。それが横綱輪島です。対戦成績は21勝23敗と負け越していて、ほとんどの力士に大きく勝ち越していた北の湖としては異例中の異例でした。「輪湖時代」とも呼ばれたこの時代、千秋楽結びの対戦を二人が優勝圏内で迎えたのが7回。その内相星決戦が4回という白熱したライバル関係を繰り広げたのでした。
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